全銀ネットのシステム障害を表示する天体

2023年10月10日 23:12(初稿)

本稿は2023年10月10日午前8時頃に起きた、全銀ネット(全国銀行資金決済ネットワーク)のシステムトラブルに関するノート。

【質問と答え】
メルマガ(23-10-30)で当記事を紹介したところ質問をいただきました。

Q. 興味深く拝見しました。個人的なノートと察しますが気になったのは、マンデンチャートとサービス開始チャートを並列する読み方です。マンデンチャートとサービス開始時のチャートを見るのは古典占星術の順序でしょうか。

A. 参照した特定の教科書があるわけではなく、個人的な読み方です。まず「世の中の事象は春分図に現れる」という前提です。ここで大枠を掴み、個別事案としてサービス開始図と進行図を読みます。その点において、古典占星術の文脈で不自然さはないと思います。
また、ふたつのチャートに、表示星の関連性や共通性があれば「その天体が事象を表示している可能性が高い」と考えています。当記事の金星、土星、月がそれにあたります。

Q. ルナー・リターン図のMCと出生ASCの合に注目されています。また、ご著書の「予測占星術」のストラヴィンスキーの事例では、太陽回帰のMCと出生のDSCとの合に注目されています。(P115)このような感受点同士の合というのは、どのように読んだらよいのでしょうか。

A. マンデインチャートにおいてMCは対外的な事象、事件、表立った成果や結果を表し、ASCは占断対象自身を表すと考えています。個人出生図MCは対外事象のみならず、個人的努力に基づいた成果全般を表し、対外的に知られないことも含むと考えています。出生DSCは対人、契約、結婚を表します。
コンジャンクションは両者の接合ですから、MCやASC、DSCに表される事柄が実現化しやすいタイミングの指標と考えています。

[23-10-31]

経緯

全銀ネットの運用開始は1973年4月9日(午前9時)。
50年にわたり銀行間決済を支えてきたシステムが、初めて顧客に影響を与える不具合を起こし、11の銀行で他行あて振込ができなくなった。

各誌の見だし
・(Yahoo)全銀ネット、復旧めど立たず システム障害、140万件振り込み影響 ゆうちょもネットバンキング不具合
・(NHK)全銀ネット 不具合で振り込み140万件に影響 別の手段で対応へ
・(日経)全銀ネット11行で振り込めず 稼働以来初、復旧は未定

2023年10月12日10時現在、正常化。11行でのトラブルは回収。
2023年10月17日10時現在、原因はメモリー不足との報道 https://twitter.com/nikkei/status/1714037408029655319

全銀システムで中継コンピューターのチェック機能に不具合、40万件が処理できず(2023.10.10)
全銀ネットによれば、今回の障害はおおむね6年おきに実施している中継コンピューター(RC)のシステム更改に伴って発生した。「更改した中継コンピューターには内国為替制度運営費(旧銀行間手数料)の設定などをチェックする機能が備わっており、この機能に不具合が生じた」(全銀ネット)。内国為替制度運営費とは、送金元の金融機関から送金先の金融機関に対して支払う費用のことだ。
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/news/18/16074/

次期全銀システムを巡る攻防、争点に浮上したNTTデータの「中継サービス」(2023.07.25)
“日本電信電話公社時代を含めて、NTTデータが一貫して開発や保守を手掛けており、50年超で培った知見やノウハウは膨大だ。”
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/02478/072000008/

2023年春分図
Aries Ingress

マンデインとサービス開始図

事件・事象を象徴する星「表示星」の選定

国内問題は春分図(2023年)を見る。
次にハウスの特定。
インフラとして見るなら4ハウス、経済・金融としてなら2ハウス。

2ハウス:牡牛座、金星、在室:金星、ノース・ノード
4ハウス:蟹座、月 在室:なし

経済・金融事象として2ハウスルーラー、2ハウス在室天体は共に金星。ドミサイルで凶星からの深刻なアスペクト無し。月と高揚のミューチュアル・リセプション。月はインフラを象徴する4ハウスのルーラー。

金星(経済・金融)と月(インフラ)の関係性は堅牢強固。
ところが、月は土星とのコンジャンクトを終え、9度で火星とのスクウェアを完成させる。
火星は8ハウス、1ハウスのルーラーでペレグリンで素性は芳しくない。(ただし1ハウス水星と火星はミューチュアル・リセプション)
火星と接近アスペクトを持つ月は3ハウス(火星在室)にまつわるトラブル(スクウェア)の象徴となる。

さて、全銀ネットに不具合が発生した時刻は、ニュースによれば10月10日午前8時〜8時半の間。

不具合発生または発覚時刻のチャート

金星と月の動き

金星
10月9日 10:00am 乙女座へイングレス。レグルスとコンジャンクト。
10日15:10に完成する土星とのオポジション。


獅子座後半の移動。
火星とセクスルタイルの形成。
土星とのオポジション完成は10日23:06。

不具合は両星が土星オポジションを完成させる時期に起きている。
金融問題、インフラいずれにおいても土星とのオポジションが表示する事例としては矛盾はない。
タイミング的に有力なのは金星。
乙女座へのイングレス、レグルスとのコンジャンクト後に起きる土星とのオポジション完成は状況を描いている様に見える。ただし、事前にこれほど深刻な問題を予測するのは難しい。

つぎにサービス開始時の進行図を見る。


全銀ネット開始図

1973年4月9日(午前9時)東京

L1は水星、在室はトリプリシティを得た土星で、木星、火星とトライン。
昼チャートの主星太陽は3ハウス・ルーラー、エグザルテーション。
トラブルの表示星は、第一に火星(昼チャートの最大凶星)、第二に土星。つぎに6ハウス、8ハウス、12ハウスのルーラー、火星、土星、金星。

全銀ネット進行図

サービス開始から50年。
3ハウス・プロフェクション。ルーラーは太陽。
ソーラーリターンASCも獅子座で太陽が強調される1年。
出生図の太陽は強く、凶星からの深刻なアスペクトもない。

進行図では火星に特段の深刻さはないが、土星と金星に注意を要する事例。ただ、これだけで50年目に初めて起きた深刻な状況を予見することは難しい。

進行図から関連付けができる天体イベントには「★」を付けた。

年間プロフェクション
3ハウス・ルーラー太陽

ソーラーリターン
ASC 獅子座:ロード太陽(出生3ハウス・ルーラー)
★SR土星 出生MCと接近コンジャンクト(1.5度)4月26日、出生MCとコンジャンクト

ルナー・リターン(2023/10/6)
★リターンMCと出生ASCのコンジャンクト

月間トランジット
★T太陽と出生太陽の接近オポジション

セカンダリー・プログレッション
SP月の牡牛座へのイングレス(2023/9/30)
★SP金星/土星のコンジャンクト

プライマリー・ディレクション
木星のDSCとのコンジャンクト(2024/3)黄緯あり(2023/10)
※ ただし占星術のフレームワークにおいて木星がトラブルの兆しになることは無い。

その他
冥王星のステーション入り(10/11 10:09 am)

開始図(内円)と2023年ソーラーリターン(外円)

開始図(内円)と2023年10月セカンダリー・プログレッション(外円)

参考記事

岐路に立つ「全銀システム」、フィンテック企業に開放される日は来るか
https://www.sbbit.jp/article/fj/38139

全銀システムで他行振り込みできず、顧客影響が出る障害は50年間で初めて
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/news/18/16068/

更新
2023年10月10日 23:12
2023年10月11日 10:11 記事追加 https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00001/07669/
2023年10月12日 11:16 正常化の記載
2023年10月17日 09:03 メモリー不足の記載、ベンダーについて富士通と書いたが正しくはNTTデータ
2023年10月30日 10:15 記事整形、追記