バビロニア「天文日誌(600年分)」の解読研究者、みつま博士の講座に参加して解読事業を支援しよう

講座:古代オリエントのゲーム「ウルの王のゲーム」を中心に


2019年7月20日(土)13:00〜14:30 場所:横浜ルミネ8階 主催:朝日カルチャーセンター
詳細・申し込みはこちらへ

今回の講座テーマは「ウルの王のゲーム」。 盤や駒は、紀元前2600年頃のウル第一王朝の王墓の埋葬品の中から発見されており、このゲームはその後2000年以上にわたり遊ばれています。今回の講座は「ウルの王のゲーム」を中心に、古代オリエントのゲーム事情に迫るとのこと。占いの話もあるそうです。


みつま博士によるバビロニアの粘土板に記された「天文日誌」解読事業は、古天文学と占星術の根幹を大きく動かす可能性があります。 具体的には、2600年前の統計データ(600年分)の解読です。バビロニアの粘土板には「天文現象と気象・物価・惑星の位置・川の水位・事件」5項目の情報が600年分記録されていました。

[参考記事] 占星術発祥の地より、600年分の「天文日誌」解読進む

何故みつま博士の講座に参加した方が良いのか?

日本の大学研究者、フリーの研究者はもれなく資金不足です。優れた研究者が、どんなに凄い研究をしていも、研究をつづけるためにお金を集めなければいけません。研究の殆どは自費だからです。ご存知でしょうか、ノーベル賞を受賞されたiPS細胞研究の中山博士でさえも研究費稼ぎ、金策が仕事の大半である事実を。(http://www.cira.kyoto-u.ac.jp/j/fund/)それが日本の研究現場の現状ですね。ですから国が支援しない以上、市民が支援するしか方法がありません。(もちろん研究内容によっては企業支援もありますが、企業支援には見返りが必要なのです)

みつま博士の解読研究には注目点がふたつあります

1) バビロニアの粘土板を「日本人」が「日本語」で解読していること

これまで多くのソースを海外に頼ってきましたが、こと「古天文学・占星術」についてこうした「源流」に関わる解読が日本語でされるのは史上初です。たとえば、ここ20年で占星術の世界は変革を迎えています。1000年以上前の古代文書の翻訳者/占星術師がアメリカに現れ、これまで知られていなかった事実が次々に明らかになっているためです。 ところが全て英語ですから、日本の研究者は和訳されるまで待たねばなりません。
解読中の「天文日誌」には「古天文学・占星術」の根幹が古代アッカド語で記録されています。「古天文学・占星術」のルーツはバビロニアにあります。バビロニアからヘレニズム文化へと継承されたのです。これが「天文日誌」が真の「源流」である理由です。それだけ貴重な素材を日本人研究者が解読しています。これは、日本語を母国語とするわたしたちが、最古の情報に立ち会う歴史的な瞬間です。

2) 600年分の統計データであること

みつま博士曰く「古代のビッグデータ」。定量分析が可能な情報である可能性が非常に高いこと。記録は月ベースで行われ、20センチ四方の粘土板に半年分のデータが記載されています。そして重要なのは固定した5項目の観測情報が600年分あること。記録には、各月の天文現象と天候、物価(銀1枚との交換レート)、惑星の位置・月の位置、ユーフラテス川の水位、そして諸事件。これらをバビロニアの神殿に仕える学者集団が記録していました。 彼らは現実の諸データと星の運行の関係性を研究していたと考えられます。つまり、ギリシャに伝わる前の占星術のルールや判定基準が「天文日誌」ベースに作られた可能性が浮上するのです(※1)、さらに、当時の星の状態、北磁極の移動、天候推移、経済、諸事件が明らかになり、地球と社会の状態が新たに開示されるかもしれません。

『日本人研究者が600年分の解読を!?』 もし心を動かされたら、みつま博士の講座に参加しましょう。 「3,880円」で解読事業を支援できます。

※1:astrogrammarの見解です。

講座:古代オリエントのゲーム「ウルの王のゲーム」を中心に


2019年7月20日(土)13:00〜14:30 場所:横浜ルミネ8階 主催:朝日カルチャーセンター
詳細・申し込みはこちらへ

三津間 康幸(ミツマ ヤスユキ)
1977年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士後期課程修了。博士(学術)。日本学術振興会海外特別研究員(ロンドン大学SOAS)を経て、現在、筑波大学人文社会系助教。セレウコス朝史、パルティア史専攻。主要訳書に、ローズ・マリー・シェルドン著『ローマとパルティア:二大帝国の激突三百年史』(白水社、2013年)がある。